ローンを活用して長年の夢をかなえた人をインタビュー!ローンで叶った!私の○○
ローンを活用して長年の夢をかなえた人をインタビュー!ローンで叶った!私の○○

「念願のガレージハウスを建てた」「海が見える丘の上の家を買った」「学生の頃から憧れていたあの外車を購入」――。ローンを活用することで、長年の夢だったマイホームや車などを手に入れた人にインタビュー。こだわって良かったポイントや妥協したポイント、業者との付き合い方やローンの選び方など、購入後に後悔しないためのコツに迫ります。

第69回 住宅ローンで叶った古民家リノベーション。築135年でも借りられました。 (2018年12月11日)

岡山県にお住まいのあいさんご夫婦は、住宅ローンを使って、築135年の古民家を購入し、リノベーション。年月を重ねた味わいとモダンさが同居する、くつろげる空間をつくりあげました。

オーナーさんデータ
岡山県 あいさん(ハンドルネーム)ご一家
家族構成:
夫(37歳・会社員)、妻・あいさん(34歳・専業主婦)、子ども1人
建設時の世帯年収:
500~600万円
購入した家:
古民家(築135年、2階建て、5LDK+蔵+土間。土地面積302.93m2、家屋面積156.01m2
購入価格:
物件価格1,200万円+リフォーム代1,050万円
利用ローン:
中国ろうきん「住宅ローン(固定金利選択型)」
金利タイプ:
固定金利型
金利:
1.3%(2014年4月実行)
ローン借入金額:
2,300万円(リフォーム代含む)
借入期間:
35年
毎月の返済額:
6万8000円

結婚後、すぐに家探しを始めたあいさんご夫婦。さまざまな物件を見た中で、最も気に入ったのが、築135年の古民家でした。
あい
当初は新築物件も見ていたのですが、「新築もいったん住めば、中古と同じ。新築にこだわって高いお金を払うのはもったいない。固定資産税も高い」と考えて、「中古物件を安く買ってリフォームする」という観点で探していきました。
そこで行き着いたのが、古民家でした。出会った物件は、明治の初期に建てられた、年季の入った建物でしたが、何度かリフォームをしているそうで、そのまま住めるぐらいの状態の良さ。夫婦ともに実家の建物が古かったからか、とても親しみを感じました。躯体もしっかりしていそうでしたし、夫の職場から近い好立地だったので、購入に踏み切りました。
「自分たちの好みの空間につくり変えたい」、と1,050万円ほどかけて、大幅にリノベーションをしました。
あい
1階に4つあった小さな和室を大きなリビングとダイニングキッチンに変えたり、キッチンがあった場所をお風呂と子ども部屋にしたり、と間取りは大きく変更しました。その一方で、ガラス戸やトイレの扉など使えるものはそのまま使いました。費用を抑えるためでもありますが、そのほうが、古民家の良さを残せますからね。その他にも、天井裏に隠れていた立派な梁をあえて見せるようにして、元々この家が持っている味わいを最大限に活用しました。
リフォーム前。小分けになった和室がいくつもあり、時代を感じさせる。なんと焼夷弾で焦げた跡も!

リフォーム前。
小分けになった和室がいくつもあり、時代を感じさせる。なんと焼夷弾で焦げた跡も!

リフォーム後。一旦スケルトンにし、木の風合いを生かした、広々と居心地の良いリビングに大変身!

リフォーム後。
一旦スケルトンにし、木の風合いを生かした、広々と居心地の良いリビングに大変身!

ダイニング。1階の床はすべて無垢材の床に

ダイニング。1階の床はすべて無垢材の床に

スペースにゆとりがあって使いやすい、アイランドキッチン

スペースにゆとりがあって使いやすい、アイランドキッチン

玄関もリノベーション。階段と玄関を区切っていた壁を取り払うことで、開放感が生まれた

玄関もリノベーション。
階段と玄関を区切っていた壁を取り払うことで、開放感が生まれた

気になる古民家の住み心地も、申し分ないそうです。
あい
外装のリフォームはしていないので気密性が低くちょっと寒いのですが、水回りなどはほとんどリフォームしているので、快適に過ごせています。家を買った後、子供が生まれたのですが、梁にハンモックをつるしたり、走り回ったりして、とても楽しそうです。夫も、蔵を趣味の部屋にすることができたし、好立地で広い家にもかかわらず、固定資産税が安い、と喜んでいます。
古民家の暮らしが気になるようで、よく家族や友人が泊りに来てくれます。初めて家に来る人も、皆、口を揃えて、「落ち着く」「初めて来た気がしない」とくつろいでいます。
天井の梁はもともと隠れていたもの。あえて出すことで、ログハウスのような雰囲気に

天井の梁はもともと隠れていたもの。あえて出すことで、ログハウスのような雰囲気に

部屋の中をすっきり見せるために、パソコンスペースはクローゼットの中にした

部屋の中をすっきり見せるために、パソコンスペースはクローゼットの中にした

トイレも隅々までこだわり。手洗いボウルや水栓、トイレットペーパーホルダーはネットで探して、施主支給にした

トイレも隅々までこだわり。
手洗いボウルや水栓、トイレットペーパーホルダーはネットで探して、施主支給にした

ローン借入額は2,300万円。中国ろうきん「住宅ローン(固定金利選択型)」を選びました。
あい
築135年の古民家に住宅ローンが使えるのか心配でしたが、あっさり審査に通りました。中国ろうきんは、主人の会社の給与振込口座を持っていたので、ローンの利率も下がりました。金利のタイプは、漠然と「変動金利は将来上がったら怖い」と思い、固定金利を選びました。アパートの家賃と同等の金額の支払いで、広い家に住めて幸せです。
結びに、古民家を購入し、リノベーションすることを検討している人へのメッセージを伺いました。
あい
こだわりを持った新築の注文住宅も魅力的ですが、資金を抑えて好みの状態にできる中古住宅のリフォームは私たちのライフスタイルに合っていました。中古住宅のなかでも、古民家はかなり特殊かもしれませんが、このくつろげる雰囲気は古民家ならでは。気密性の低さなどの不便な点も払拭できる魅力が古民家にはありますよ。

ライターからのコメント。

古民家もリノベーションによって、ここまでモダンな雰囲気に生まれ変わるのですね!
築100年以上も経った古民家は古すぎて住宅ローンを借りられない、というイメージがあるかもしれませんが、近年では古民家にも、リノベーション費用がセットになった住宅ローンを貸し出す金融機関が増えてきています。古民家暮らしに憧れている人にとっては、追い風といえるでしょう。

※今回ご協力いただいたあいさんのブログ「おかめの古民家暮らし」のURLは https:/indigoblog.net

文/杉山直隆、企画/カデナクリエイト、編集/イー・ローン