ローンを活用して長年の夢をかなえた人をインタビュー!ローンで叶った!私の○○
ローンを活用して長年の夢をかなえた人をインタビュー!ローンで叶った!私の○○

「念願のガレージハウスを建てた」「海が見える丘の上の家を買った」「学生の頃から憧れていたあの外車を購入」――。ローンを活用することで、長年の夢だったマイホームや車などを手に入れた人にインタビュー。こだわって良かったポイントや妥協したポイント、業者との付き合い方やローンの選び方など、購入後に後悔しないためのコツに迫ります。

第34回 アパートローンで叶ったサラリーマン大家。今や年収は10倍です。 (2015年12月08日)

東京都の森井さんは2年前に不動産投資を本格的に開始。手取り25万円ながら金融機関をうまく活用してアパート・マンション17棟をほぼフルローンで取得し、現在は給料の約10倍の家賃収入を得ています。

オーナーさんデータ
東京都 森井さんご一家(仮名)
家族構成:
夫・雄一さん(35歳・会社員)、妻、子1人
年収:
500~600 万円
購入した物件:
神奈川県川崎市のアパート1棟(1R+ロフト8室)
敷地面積:
138m2
購入価格:
2,080万円
自己資金:
0円
利用ローン:
三井住友トラストローン&ファイナンス「アパートローン」
金利タイプ:
変動金利型
金利:
4.3%(2013年10月実行)
ローン借入金額:
2,080万円
借入期間:
30年
毎月の返済額:
約8万円

不動産投資を始めたのは『金持ち父さん貧乏父さん』(ロバート・キヨサキ著)を読んだのがきっかけ。衝撃を受けました。
森井
妻に手渡された一冊の本が、私を不動産投資の世界に導いてくれました。不動産投資家にはお馴染みのバイブル『金持ち父さん 貧乏父さん』です。早速、東京都内の新築ワンルームマンションを購入したのですが、何の勉強もせずに臨んだせいで失敗…。毎月の家賃収入からローンを返済し、管理費、共済費、税金などを支払うと完全に赤字だったのです。
この失敗を教訓に、不動産投資のセミナーや本を読み漁って猛勉強しました。
こうして行き着いたのが、「地方の高利回り物件」に狙いを定めるスタイルでした。
森井
不動産投資専用サイトで物件をリサーチし、不動産会社に問い合わせて見に行く、という行動を繰り返して1件目の築古アパートを購入しました。栃木県矢板市の物件で、満室時の表面利回りは22%。価格は1,000万円です。不動産投資や賃貸経営のサイトを使って周辺の空室状況を調べ、地元の不動産管理会社にも空室状況を聞き込み、賃貸需要が見込めたので決めました。
課題はいかにして資金計画を確定させるかということ。手持ち資金はほぼなく、手取り25万円とごく普通でしたからローンを検討しました。そこで、属性をあまり問われない日本政策金融公庫にローンの申込みをし、フルローンで資金計画を確定できました。

2013年9月、栃木県矢板市の築古アパートを初めて購入。現在満室で利回り22%!

次の物件をすぐに物色。目当ての高利回り物件を見つけたものの、他の投資家との競争に。
森井
2件目は神奈川県川崎市の築古アパートに目をつけました。表面利回り15%(満室想定)で価格は2,080万円。このときも課題は資金計画でしたが、日本政策金融公庫には依頼していません。というのも、日本政策金融公庫の場合は融資の審査に時間がかかることがわかったからです。高利回り物件は人気が高く、投資家や業者が競って買い付け注文を入れ、スピード勝負になります。審査結果を待っていたら先を越される可能性が高いため、審査のスピードを重視してノンバンクにお願いすることにしました。

2件目の川崎のアパートは、ロフト付きのワンルーム。日当たりがよく、落ち着く部屋

川崎のアパートの広々としたロフト。寝室、もしくは荷物置き場にしてもよく、重宝される

ローン借入額は満額2,080万円。三井住友トラスト・ローン&ファイナンスのアパートローンを選びました。
森井
不動産投資ローンの審査は通常2~3週間、金融機関によっては1か月以上かかるケースもありますが、私の場合は3日で審査の回答をもらいました。そのおかげで2件目の川崎の物件をゲットできました。
三井住友トラスト・ローン&ファイナンスを選んだのは審査の早さだけではありません。私が狙う築古アパートは木造で耐用年数が切れたものが多く、川崎の物件もそうでした。都市銀行や地方銀行などの金融機関は耐用年数が切れた物件には融資をしないか、融資してくれたとしても借入期間は短期になる場合が多いです。三井住友トラスト・ローン&ファイナンスの場合はフルローンにしてもらえ、借入期間を30年にできたのも大きかったですね。
ノンバンクは金利の高さがネックと一般的に言われます。しかし借入期間が十分にとれて、かつ高利回りの物件ならキャッシュフローに余裕が生まれるため、リスクは低いと判断できます。
わずか2年で所有するアパート・マンションは17棟! しかもほぼフルローン。 40歳前のセミリタイヤを目標にしています。
森井
その後もノンバンクと日本政策金融公庫を交互に利用し、半年で地方の築古アパート6棟をフルローン購入。以降は都市部で立地のいい中古アパートやマンションを入手し、新築の建設にも挑みました。なぜかというと、地方の築古アパートだけでは融資を受ける金額に限界があるのと、資産が偏らないよう、全体のバランスをとるためです。着実に実績を積んだことで、金融機関から信用が得られ、物件を買い足すときにも、ほぼフルローンで融資を受けることに成功。結果、自己資金をほとんど使わずに17棟まで買い進められました。

5、6件目は群馬県伊勢崎市。3棟並ぶ手前2棟を購入。価格は900万円と730万円

不動産投資を始めて2年が経過し、現在所有するのはアパート12棟、マンション5棟、戸建て2戸、区分マンション1戸です。毎月の家賃収入のおよそ半分はローンの返済に消えていきますが、手元に約240万円は残ります。今後は繰り上げ返済を頑張って、40歳前にセミリタイヤするのを目標にしています。
最後に、不動産投資を検討している人へのメッセージを聞きました。
森井
不動産投資家や不動産業者主催の不動産投資セミナーが今は盛んに開催されています。ひとつのセミナーに行っただけでは、そこでの教えが正しいかどうか判断しづらいものです。他を知らずに正しいと盲目的になってしまうと、失敗を招くことにもなりかねません。ですから、いくつかのセミナーに参加して客観的な視点を持ち、自分にマッチした不動産投資のやり方を選ぶことをおススメします。そうすれば賢く資産を築くことができ、サラリーマンを卒業するのも夢ではないでしょう。

ライターからのコメント。

森井さんも指摘されたように、ノンバンクのアパートローンは他の金融機関よりも高い金利になっているのが一般的です。一方で審査のスピードは比較的早く、フルローンの実現や借入期間が長期にとれるところもあります。そうしたノンバンクの利点も頭に入れて、金融機関を選びましょう。

文/百瀬康司、企画/カデナクリエイト、編集/イー・ローン