ローンを活用して長年の夢をかなえた人をインタビュー!ローンで叶った!私の○○
ローンを活用して長年の夢をかなえた人をインタビュー!ローンで叶った!私の○○

「念願のガレージハウスを建てた」「海が見える丘の上の家を買った」「学生の頃から憧れていたあの外車を購入」――。ローンを活用することで、長年の夢だったマイホームや車などを手に入れた人にインタビュー。こだわって良かったポイントや妥協したポイント、業者との付き合い方やローンの選び方など、購入後に後悔しないためのコツに迫ります。

第104回 住宅ローンで叶ったダンススタジオのある家。結婚当初の夢が叶いました。 (2022年03月02日)

埼玉県にお住まいの上野祥子さんは、住宅ローンを使って、結婚当初からの夢だったダンススタジオのある家を建てました。元ダンサーのご夫婦が日常的に行うストレッチやトレーニングも集中してできるようになりました。窓を大きくとったので、美しい景色を楽しめ、癒される毎日を過ごしています。

オーナーさんデータ
埼玉県 上野さんご一家(仮名)
家族構成:
夫・功さん(42歳・会社員)、妻・祥子さん(38歳・会社員)、長男(5歳)、次男(1歳)
建設時の世帯年収:
600~700万円
購入した住宅:
桧家住宅「スマートワンカスタム」
延床面積と間取り:
土地有効面積133.38m2、延床109.30m2、3LDK+2S
購入価格 :
4,700万円
利用ローン:
優良住宅ローン株式会社「【フラット35】S」
金利タイプ:
固定金利型
金利:
10年間優遇金利1.05%、以降1.30%(2020年10月実行)
ローン借入金額 :
4,600万円
借入期間:
35年
毎月の返済額:
約13万円

夫婦ともに元プロダンサーの上野さん。「いつかダンススタジオのある家を建てる」のがふたりの夢でした。
上野
もともとダンススタジオのある家を建てたいと考えていたのは夫です。交際中から私もその夢に共感し、結婚して子どもが生まれたら、家族全員でバーレッスンをしたいと思っていました。
結婚をきっかけに夫はダンサーを引退。出産を機に、私もダンサーからインストラクターを経て会社員となりました。
その後次男が誕生すると、結婚当初から住んでいた賃貸マンションが狭く感じるように。
上野
ちょうどその頃、近くの住宅展示場の乗馬体験イベントへ遊びに行く機会がありました。展示住宅を見て、家を建てるなら今がいいタイミングかなと考え始めました。というのも、当時住んでいたマンションの更新時期が約1年後だったんですね。そのときまでに新居を完成させられたらいいなと思ったんです。これを機に、ずっと夢だったダンススタジオのある家を現実にしたいとも感じましたね。
最初は「ダンススタジオのある家を建てたい」とハウスメーカーに伝えると、ダンス教室を始めると勘違いされ、店舗併用住宅の案内をされたそうです。
上野
私たちにとってダンススタジオは、あくまでも趣味用のもの。「楽器を弾くのを楽しむために音楽スタジオを作る」のと同じ感覚でした。本格的に踊ったり誰かに教えたりするというよりは、トレーニングやストレッチを集中して行える空間が欲しいと思っていました。
ハウスメーカーの方と相談した結果、1階に約15帖のスタジオをつくることにしました。
壁の片側は一面鏡張りができるように補強。調光可能な照明、天井吊スピーカー、壁つけバレエバーをつけられるようにしました。まだスタジオ用の全身が見える大きな鏡は入れていませんが、近いうちに設置する予定です。
もちろん、一般住宅で本格的に踊れるスタジオを作るのは難しいので、いくつか妥協した点もあります。
たとえば、踊るのに最適な床はリノリウム張りです。でも、実際に取り入れるには大掛かりなうえ高額になります。だから、普通のフローリングにしました。どうしても必要になったら、じゅうたんのように敷くタイプのリノリウムを使えばいいので、フローリングで十分だと考えました。
また、男性がジャンプをすると普通の家の天井くらいまでは簡単に届いてしまいます。だから本当は天井の高さを上げたかったのですが、数百万円のオプション代がかかると言われました。ただ、そこまで本格的に踊りたいわけではないので、天井を無理に高くすることはしませんでした。
スタジオの照明は多めに増やした。思いっきり鏡を見ながら明るく動きたいときと、オレンジ色の光で雰囲気を出したいときと使い分けられる

スタジオの照明は多めに増やした。
思いっきり鏡を見ながら明るく動きたいときと、オレンジ色の光で雰囲気を出したいときと使い分けられる

1階にダンススタジオを作ったので生活空間は2階に集約しました。
上野
リビングダイニングは勾配天井と大きな窓で開放感を出しました。
日当たりも良いうえに、窓からの眺めも美しく、気に入っています。
ダイニングは日当たりがいいので東側と南側に大きく窓をとり、日の光を取りこむようにした

ダイニングは日当たりがいいので東側と南側に大きく窓をとり、日の光を取りこむようにした

リビングのベランダは、ステージバルコニーを採用。ベランダへの10センチほどの立ち上がりがなくなり、掃除も楽に

リビングのベランダは、ステージバルコニーを採用。
ベランダへの10センチほどの立ち上がりがなくなり、掃除も楽に

キッチンは使い勝手よくカスタマイズしたかったので、IKEAでオーダーメイドした

キッチンは使い勝手よくカスタマイズしたかったので、IKEAでオーダーメイドした

間取りを工夫して作った2畳の書斎。在宅ワーク時に大活躍している

間取りを工夫して作った2畳の書斎。
在宅ワーク時に大活躍している

水回りが2階にあるため、帰宅してすぐ手を洗えるよう玄関にはシンプルな洗面台を設置。アサヒ衛陶のDUKEというコンパクトなシリーズを施主支給した

水回りが2階にあるため、帰宅してすぐ手を洗えるよう玄関にはシンプルな洗面台を設置。
アサヒ衛陶のDUKEというコンパクトなシリーズを施主支給した

念願のダンススタジオのある家で、いつでも集中してトレーニングができるようになりました。
上野
筋トレやストレッチ、エクササイズを、ふと思い立ったときにいつでもできるようになりました。もちろん、部屋の片隅でもできることですが、広い空間で音楽をかけながらしっかり身体を動かせるのが嬉しいですね。
子どもたちにはまだバレエを教えていないものの、結婚当初の夢だった「朝起きたら家族でバーレッスン」も現実に近づいてきたなとワクワクします。
せっかくの広い空間なので、いずれは趣味の延長や副業程度に自宅で夫とともにヨガ・ピラティスの教室を開けたらいいなと思っています。
ローン借入額は約4,600万円。優良住宅ローン「【フラット35】S」を選びました。
上野
夫婦の収入を合わせてローンを借りる収入合算を考えていました。そのため、収入合算でローンを組めることが一番の条件でした。【フラット35】Sだと10年間の優遇金利があるのも魅力でした。
また、私たちが今回購入した土地は「市街化調整区域」という、本来ならば家を建てられない地域でした。詳細はわからないのですが、特別許可が出て、建築条件なしで宅地用分譲地が売りに出ていたのです。相場よりも安く購入できましたが、金融機関によっては審査が厳しいところもありました。審査に通った優良住宅ローンさんにお願いすることにしました。
結びに、上野さんのように、理想の家を建てたい人へのメッセージを伺いました。
上野
我が家のこだわりはなんといってもダンススタジオです。その分予算や間取りの制約が出てしまい、何をあきらめるか悩みました。そこで、予算を抑えるため施主支給をしたり、最近流行っている全館空調も導入しなかったりなどしました。結果的に、今の仕様で十分満足しています。
一番大事なのは、自分たちがどんな家に住みたいかを明確にすることだと思います。というのも、ハウスメーカーにはそれぞれ一長一短があるので、調べれば調べるほど、何を重視したらいいのかわからなくなる気がするからです。
その家庭にとっての理想の家をできるだけ具体的にイメージすることで、お家づくりが楽しめるようになるのではないでしょうか。
ライターからのコメント。

念願のダンススタジオのある家はとても素敵ですね。こだわりたいところに力を入れた分、性能はそこまで重視しないなど、メリハリのある選択をされたのも、家づくりが成功した秘訣でしょう。

住宅ローンは夫婦共働きの場合、夫婦どちらかが単独で借りる「単独契約」以外に、夫婦ふたりの年収を合算した金額で1本のローンを組む「収入合算」、夫婦が別々にローンを組む「ペアローン」なども考えられます。

収入合算の場合、単独契約より多額の借り入れができますが、ひとりが返済不可能になった場合、もうひとりがふたり分の返済を負担しなくてはならないデメリットがあります。またペアローンも単独契約より大きな借り入れができますが、夫婦それぞれの契約に手数料がかかるのがネックです。メリット、デメリットをしっかり考えたうえで、単独契約、収入合算、ペアローンを選択するといいでしょう。

文/齋田 多恵、企画/カデナクリエイト、編集/イー・ローン